教員採用試験を突破できる 【模擬授業評価表】

サークルForward  南 達也
E-mail s0413472000@yahoo.co.jp


 模擬授業においては、授業の内容というより、授業に関わる姿勢が重視されているというのが、定説である。模擬授業をさせることで、授業に関わる姿勢、子どもへの関わり方を見ようとしているのであろう。そこで役立つのが、次の模擬授業評価表である。私はこれを先輩から学び、活用し、合格することができた。皆さんも活用していただきたいと思う。

模擬授業評価表 項目 評価( ◎ ○ △ +コメント)
1 態度 溌剌とした雰囲気
よく通る声
2 板書 正しい表記
丁寧な文字
色チョーク
3 題意読解 課題への正対
明確なねらい
4 なりきる 呼名
強弱、抑揚のある声
あたたかな表情
子どもへの目線
立ち位置



ポイント1 態度
@ 溌剌とした雰囲気
  授業について技術面について考えすぎることはない。むしろ大切なのは、堂々とした態度で、明るく、子どもたちや保護者から信頼感を得られるようなさわやかな雰囲気を醸し出して模擬授業するということである。もちろん、「笑顔」が大切である。
A よく通る声
  教室という広い場所において、「教師の声」は、すべての児童に明確に伝わるような音量でなければならない。あまり大きな声がでないという人もいるだろう。一度、実際に教室で模擬授業の練習をするなりして、第三者に声の聞こえ具合を聞いてもらうとよいだろう。

ポイント2 板書
@ 正しい表記
  富山県の模擬授業では、板書することが義務付けられている。誤字や脱字はもちろんあってはならないことだが、筆順の間違いにも気をつけたい。
A 丁寧な文字
  丁寧な楷書で板書する。早く書かなくてはなどと焦る必要はない。丁寧に書く方が大事である。
B 色チョーク
  重要な箇所を強調するため、白色のチョークだけではなく、黄色や赤色のチョークを使うことも重要である。主に、黄色は重要な言葉を書くときに使用し、赤色は線を引いたり囲んだりするときに使用することが多い。

ポイント3 題意読解
@ 課題への正対
  選択した課題と正対していない授業を行うのは致命的である。たとえば、国語科「インタビューの仕方」ならば、それにあった授業をしなければならない。しかし、自分ひとりではわからないことが多い。だから、知り合いの先輩教師や大学教授などに見てもらい、コメントをいただくべきである。
A 明確なねらい
  ねらいをもって授業をすることは教師として不可欠である。現場に立ったらなおさらのことだ。採用試験なので、個人面接の時に「模擬授業のねらいは何だったのですか?」と聞かれることが多い。よって、授業を組み立てる段階からしっかりとねらいを意識して考えなければならない。何についての授業なのか、または、話し合いなのかが子どもに伝わるような言葉がけ、発問・指示、板書等を考える。また、授業を5分間で終わらせるわけではなく、45分(50分)の授業を想定した場合の導入を行う点に注意する。

ポイント4 なりきる
 教員採用試験の模擬授業では、目の前にいるのは難しそうな顔をして座っている面接官3名だけである。こちらがどんなにさわやかな笑顔で話しかけても、反応してくれることはない。いないものとして、普段の教室での自分を演じきるくらいの気概が必要である。
 演じるにあたっては、そこに子どもがいるかのように、丁寧で優しさ溢れる言葉づかいで対話しながら進めてほしい。
@ 呼名
  教室にいる様々な子どものイメージを具体的にもっておく。それだけで、ぐんと模擬授業がしやくなるし、素敵になる。教育実習や講師として関わった子どもたちのイメージを具体的にもって模擬授業に挑むのである。すると、不思議なことに机しかない教室に子どもたちの笑顔が見えてくる。ここで私がこう言ったら、あの子がきっとこんなことを言うだろうな、というイメージが湧いてくる。あとはその幻の声と対話しながら模擬授業を進めるのである。
A 強弱、抑揚のある声
  子どもがいるように話すと、自然と声に強弱や抑揚もついてくるものである。しかし、私は声が大きいだけで、変化がなく単調になってしまうことが多い。模擬授業では意外に普段の自分が出るもので、そういうところに気をつけると模擬授業はぐんとよくなる。
B あたたかな表情
  あたたかな表情は授業の基本である。まずは教師が笑顔でいること。すると、自然と子どもたちの顔もニコニコしてくるはずである。鏡で自分の顔を見て「笑顔」の練習をすべきだ。
C 子どもへの目線
  笑顔を子どもたちに配るときに、アイコンタクトも大切にするとさらによくなる。話をしながら、目線をしっかりと子どもたちに合わせていくようにするのである。
D 立ち位置
  子どもがいる方向によって立ち位置を変えて話を聞くとよい。子どもは、先生と一対一で話したがるものである。そこで、先生が立ち位置を変えてやることで、発表する子どもが自然とクラスのみんなの方を向いて話をすることになる。ずっと同じ位置にいるのは、自分も落ち着かないものである。課題によっては、子ども席へ歩み寄る、中に入っていくということもできるであろう。

以上が模擬授業評価表についてである。
これら以外にも、私が留意した点があるので紹介する。

※「模擬授業ノート」を作る
@自分の決めた課題を調べる。
  私は実際に、知り合いの先生から学級活動の年間指導計画をいただき、それをもとにどのような課題があるのか調べた。「あいさつ」「歯」「夏休みの過ごし方」など、ある程度課題が絞られてくる。
A使えるネタを集める。
  課題が整理できたら、TOSSランドや書籍などから使えるネタを印刷・コピーし、ノートに貼っていった。とにかく使えそうなものは、どんどんノートに張り付けていくのである。
Bアイディアを書き込み、実際にやってみる。
  実際に導入部分をどうするか、自分でもアイディアを書き込んでいき、「模擬授業ノート」を作った。
  後は、とにかく口に出してやってみる!力のある人に見てもらう!ことが大切である。

※ 口癖、仕草の癖を見つけて防ぐ。
  練習して第三者に見てもらうと、自分では気づけなかった癖を発見することができる。「えっとー」や「はい、では」などの口癖や手持ち無沙汰に指先をいじったり、貧乏揺すりしたりする仕草の癖もある。面接官に落ち着きのない印象を与えないためにも、自分の癖を知り、意識して授業に臨むことで防ぐようにしたい。

※ 聞くときは聞く。板書と同時進行しない。
  板書するタイミングはとても大切である。子どもの話を聞いているのに、黒板に体を向けて板書してしまうことは多い。「うん、うん、ああ、そんなこと思ったんだね。すごいねー。」と言いながら、体は板書に夢中。子どもにしてみたら、「先生、本当にそう思ってくれているの?」である。普段の姿が出るところである。講師経験者は要注意である。ここは、子どもの話を聞くときは、その子を中心にして、全体を見ながら聞き、聞き終わってから板書するのが良い。さらに、聞き終わってからの板書も、子どもの方に体を半分傾けて、斜めからするのが理想的である。(4分6の姿勢)練習第一である。

※ 課題は、教科以外にすることがお奨め。

  模擬授業で取り上げるのは、授業の導入部分である。だから、教科を決めて、例えば、算数なら算数で、いろいろな単元の導入方法を事前に勉強しておくこともいいだろう。しかし、開始数十分前に渡されるお題の中に、自分の得意とするものが含まれているとは限らない。山をはっていたのが外れるということだってありえる。教科書のコピーなどが渡されるわけでもない。そこで、お奨めなのが、特別活動、生徒指導に関するお題を選ぶことである。ちなみに、私は、「学活」に課題を絞って試験に臨んだ。
(中学校、高校等を受験するのであれば、専門教科を選ばれるのが一番だと思う。)

以上はこと小谷樹恵氏に教わったことをもとに作成した。